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皆様、こんにちは。 中央区新富町の審美歯科医院「NK dental TOKYO」院長の堀 啓介です。
日々の診療で、患者様からこんなお話を伺うことがあります。
「以前、銀歯が目立つのが嫌で、保険適用の白い歯に変えてもらったんです」 「どうせ治療するなら、目立たない方が良いと思って、白い被せ物にしました」
確かに、ギラリと光る銀歯に比べれば、白い歯は目立たず、治療直後は綺麗に見えるかもしれません。日本の保険診療でも、前歯はもちろん、最近では条件付きで奥歯にも「CAD/CAM冠(キャドキャムかん)」と呼ばれる白い被せ物が適用されるようになりました。
「保険で白くできるなら、わざわざ高い自費診療にしなくても良いのでは?」
そう思われるのも無理はありません。 しかし、歯科医師として、そして皆様のお口の「美と健康」を守るパーナルデンティストとして、皆様に知っておいていただきたい大切な事実があります。
その保険の「白い歯」、実は海外の歯科先進国では、長期的な使用を前提としない「仮歯」に近い位置づけで使われることもある材料であることをご存知でしょうか?
今日は、日本の保険診療の「白い歯」が持つ特性と、なぜ当院が「再治療のリスクを減らす」ための自費診療にこだわるのか、その理由を詳しくお話ししたいと思います。
もしあなたが、「治療したはずなのに、数年後に同じ場所がまた虫歯になった」「詰め物と歯の境目が黒ずんできた気がする」といった経験やご不安を少しでもお持ちなら、この先をぜひ読み進めてください。
1. 保険適用の「白い歯」の正体とは?

まず、皆様が「保険の白い歯」と呼んでいるものには、大きく分けて2種類あります。
- 硬質レジン前装冠(ぜんそうかん) 主に前歯に使われます。これは、中身(フレーム)が金属で、その表面に「歯科用プラスチック」を貼り付けた被せ物です。
- CAD/CAM冠(キャドキャムかん) 主に小臼歯(前から4番目、5番目の歯)や、条件付きで大臼歯(奥歯)にも使われます。これは「歯科用プラスチックを強化したブロック」を機械で削り出して作る、すべてがプラスチック系の材料でできた被せ物です。
どちらにも共通しているのは、主材料が「歯科用プラスチック(プラスチック系の材料)」であるという点です。 そして、この材料が持つ特性こそが、私たちが治療法を慎重に選ぶ理由です。
実は、日本で保険適応で使われている白い詰め物・被せ物は、海外ではただの『仮歯』として1~2ヶ月程度の使用を目的として使用されているものなのです。
2. 材料的な性質が大きなファクターとなっています
海外の歯科先進国で、なぜこれらの仮歯用のプラスチック系材料で作られた被せ物が「最終的な(ファイナル)補綴物」として推奨されにくいのか。それは、保険適応の白い詰め物・被せ物の材料が持つ、いくつかの特性に理由があります。
特性①:水分を吸収しやすく、時間と共に「変色」しやすい

最も知られている特性は、水分を吸収しやすい(吸水性がある)ということです。 皆様がご家庭で使っているプラスチックのタッパーやお弁当箱を想像してみてください。毎日使っていると、次第にニオイが移ったり、カレーやミートソースの色素が沈着して洗っても取れなくなったりすることがありますよね。
似たような現象が、お口の中でも時間をかけて起こる可能性があります。
お口の中は常に唾液で湿っており、コーヒー、お茶、ワイン、カレーなど、色素の濃い飲食物に日々さらされています。プラスチック系の被せ物は、毎日少しずつ水分と色素を吸い込み、数年も経つと黄ばみや変色が見られやすくなる傾向があります。 これは単に「見た目」の問題だけでなく、「材料が変化している」というサインとも言えます。
特性②:比較的柔らかく「すり減りやすい」

これらの材料は、天然の歯(エナメル質)や自費診療で使うセラミックに比べて、比較的柔らかい材料です。 食事のたびに、反対側の歯と擦れ合うことで、保険のプラスチック系材料の被せ物は、天然歯よりも早くすり減っていくことがあります。
たかが「すり減り」と侮れないのは、歯がミクロン単位の非常に繊細なバランスで噛み合っているためです。一箇所がすり減って低くなることで、噛み合わせのバランスに影響を与え、他の健康な歯に負担がかかったり、顎の不調につながったりする可能性あるでしょう。
特性③:表面に傷がつきやすく「細菌が付着しやすい」

柔らかいということは、歯ブラシによる日々の清掃でも、表面に微細な傷がつきやすいという面もあります。 治療直後はツルツルだった表面も、数ヶ月、数年と経つうちにザラザラになり、その微細な傷に細菌(プラーク)が付着しやすくなることがあります。
プラスチックの表面にこびりついた汚れ(バイオフィルム)は、歯磨きでは落としにくい場合もあります。 つまり、保険のプラスチック系材料の被せ物は、細菌が付着しやすい環境を作り出してしまう可能性があるのです。
このような汚れは、口腔内の環境を悪化させ、むし歯・歯周病になりやすく、口臭の原因にもなってしまいます。
特性④:歯との「隙間」ができやすく、むし歯の再発に注意が必要
プラスチック系の材料は、温度変化による膨張・収縮も起こしやすい材料です。冷たいもの、熱いものを口にするたびに、歯と被せ物の間でミクロの歪みが生じる可能性があります。 また、装着に使う接着剤(セメント)も時間と共に劣化していきます。
その結果、歯と被せ物の境目に微細な隙間(マイクロリーケージ)が生じやすくなり、そこから唾液と共にむし歯菌が内部に侵入する可能性が指摘されています。
3. 長期使用で考慮すべき点
これらの特性を踏まえた上で、その材料をお口の中に入れ続けることが、将来的にどのような影響を及ぼす可能性があるのか。ここからが大切な点です。
注意点①:気づきにくい「二次カリエス(むし歯の再発)」

特に注意したいのは、被せ物の下で起こる「二次カリエス」です。 先ほど述べた通り、プラスチック系の材料の被せ物は「細菌が付着しやすく」「隙間ができる可能性がある」材料です。被せ物の内部に侵入したむし歯菌は、外からは見えない場所で静かに歯を溶かし始めることがあります。
被せ物をしている歯は、多くの場合、すでに神経がなかったり、神経に近かったりします。そのため、むし歯が再発しても自覚症状(痛み)が出にくいのです。 患者様が「何かおかしい」「歯茎が腫れた」と気づいた時には、すでにむし歯が歯の根っこまで達しており、場合によっては「歯を残すのが難しい」という診断に至るケースも少なくありません。
皆様は「治療」したつもりでも、それが長期的な解決になっていない可能性もあるのです。
注意点②:「治療の繰り返し」というループ
「治療した歯が、また悪くなる」 これが、日本の歯科治療で残念ながら多く見られる「治療の繰り返し」です。
- むし歯になる → 保険の詰め物(プラスチック系材料)を入れる
- 数年後、隙間や劣化で二次カリエス発生 → さらに大きく削り、保険の被せ物(プラスチック系材料)にする
- 数年後、被せ物の下でさらにむし歯が進行 → 神経を取る処置をする
- 神経を失った歯は脆くなる → 土台を立て、被せ物をする
- 数年後、歯の根が割れる(歯根破折)
- 抜歯 → インプラント、ブリッジ、入れ歯へ
歯科治療は、治療を繰り返すごとに歯の寿命を縮めてしまう可能性があることを知っておいてください。
4. なぜ日本ではこの材料が保険適用なのか?

「そんなに注意点があるなら、なぜ国は保険適用を認めているんだ?」 そう疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。
それは、日本の保険診療制度が「まずは機能を取り戻すこと」を主な目的としているからです。 「歯を失わないための予防」や「より長持ちさせるための精密さ」「より美しい審美性」といった付加価値は、保険診療の枠外とされています。
保険診療には、「決められた材料」を「決められた手順」で「決められた費用」で行わなければならない、という制約があります。 その結果、「白くしたい」という国民のニーズに応えるため、「長期的な安定性」よりも「安価であること」が優先され、採用されたのが保険で入れることのできる白い詰め物・被せ物だった、という側面があります。
歯科医師として、保険診療の枠組みの中で最善を尽くすことは当然の責務です。しかし、材料と時間に制約がある中で、「将来の再発リスクをできる限りゼロに近づける治療」を提供することは、残念ながら極めて難しいというのが、多くの歯科医師の正直な見解でしょう。
5. 「治療の繰り返し」を減らすために。NK dental TOKYOの精密自費診療

では、どうすればこの「治療の繰り返し」を減らすことができるのか。 その答えの一つが、当院が専門とする「自費診療」にあります。
当院は、「自分の大切な家族や友人に受けてほしい、ずっと安心な治療」を提供することをお約束しています。それは、保険診療の制約を一切取り払い、「再治療をゼロにする」ことを追求した治療です。
①「変化しにくい」材料:セラミック

当院が被せ物に使用するのは、仮歯の材料や、プラスチック系材料ではなく、「セラミック(陶材)」です。 皆様が毎日使っている陶器のお茶碗を想像してください。お茶碗がカレーの色に染まったり、水分を吸って変形したりすることはまずありませんよね?
- 変色・劣化がほぼない: 水分を一切吸わないため、何年経っても治療直後の美しい白さを保ちます。
- プラークが付着しにくい: 表面が極めて滑沢で、プラスチック系材料のように傷がつきにくいため、細菌が付着しにくい(=むし歯・歯周病リスクが低い)のです。
- 適切な硬さと強度: 天然の歯に近い硬さのもの(ガラスセラミック)から、ダイヤモンド並みの強度を持つもの(ジルコニア)まであり、噛み合わせや場所に応じて最適な材料を選択できます。
②「隙間を作らない」技術:マイクロスコープとラバーダム

しかし、いくらセラミックという優れた材料を使っても、歯との間に隙間があれば意味がありません。二次カリエスの原因となります。 当院では、この「隙間」を徹底的になくすために、保険診療では難しいレベルの「精密治療」を行います。
- マイクロスコープ(歯科用顕微鏡): 当院では、すべての治療にマイクロスコープを使用します。肉眼の最大20倍まで視野を拡大することで、むし歯の取り残しを確実に防ぎ、歯と被せ物の境目をミクロン単位で精密に仕上げます。肉眼での治療は「勘と経験」に頼る部分も大きいですが、顕微鏡治療は「確実な診断と処置」を可能にします。
- ラバーダム防湿: 治療する歯以外をゴムのシートで覆い、唾液や細菌が治療箇所に一切触れないようにする処置です。唾液には1mlあたり1億個以上の細菌がいると言われています。この細菌の侵入を防ぐことが、再発防止の「重要な条件」です。当院では、このラバーダムをむし歯治療の際には必ず使用します。
これらの処置は、非常に手間と時間がかかり、高度な技術を要するため、保険診療の短い時間枠の中で行うことは困難です。
③「仮歯の期間をなくす」治療:1dayデジタルセラミック治療

さらに、当院では最新のデジタル技術(3Dスキャナー、院内セラミック加工機)を導入しています。 これにより、歯型取りからセラミックの設計・製作・装着まで、最短90分、1回の来院で完了させることが可能です。
保険診療のように、型取りをしてから1〜2週間「仮歯」で待つ必要がありません。 「仮歯」は、その名の通り一時的なもので、隙間ができやすく細菌の温床となりがちです。この「仮歯の期間」をゼロにできることも、細菌感染のリスクを最小限に抑える上で非常に大きなメリットとなります。
6. あなたの歯の未来を決めるのは、あなた自身です

長くなりましたが、私がお伝えしたかったことはシンプルです。
- 「保険の白い歯」は、手軽である一方、材料の特性上、長期的な安定性には注意が必要であること。
- 「治療の繰り返し」から抜け出し、ご自身の歯を生涯守るためには、「材料」と「治療の精度」にこだわる自費診療が、有効な選択肢であること。
今、あなたのお口の中にあるその白い歯は、本当にあなたの健康を長期的に守ってくれていますか?
もし、少しでもご不安を感じたり、ご自身の歯の将来について真剣に考えたいと思われたりしたなら、ぜひ一度、NK dental TOKYOのカウンセリングにお越しください。
当院は、皆様の「美と健康」を守るパーソナルデンティストとして、なぜ治療が必要なのか、どんな選択肢があるのかを、マイクロスコープの映像などもお見せしながら、丁寧にご説明させていただきます。
あなたの歯の未来を守るための第一歩を、私たちが全力でサポートいたします。

NK dental TOKYO では 審美歯科・繰り返さない自費むし歯治療・パウダークリーニング・医療ホワイトニングでみなさまのお口の健康を維持するお手伝いをしています。お口の中の状態は人によってそれぞれですが、みなさまに合った最良のご提案をさせていただきます。
一度お口の中をしっかり診査して、将来の健康に目を向けてみませんか?
院長である私がみなさまのお口の健康を守り、しっかりとサポートさせていただきます。
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